Q.はりきゅうはどの様な疾患に効くのか、公式見解を教えて下さい。
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Q.鍼灸業界で一般的に認知されている効果効用について教えて下さい。
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Q.鍼灸はなぜ効くの?
A.この問題を扱うときに必ず2つの視点を持って、それぞれ別個の立場で論じなければなりません。則ち、現代医学的な理論からと本来の漢方医学(東洋医学、中国医学、皇漢医学、和漢方、中医学を一応、ひとくくりにします)の立場からです。おそらく両者を直接結び合わせて考えてゆけるようになるには、手順として”氣”という何ものかのエネルギー体を現代科学で存在が実証され、氣のもつ働きや性質が解明され、漢方医学の医療文化体系が現代の医療の中にも取り込まれるようになってからだと思います。わたくしの勝手な推測ですが、素粒子(量子)が関与しているか、直接そのものを指しているのではないかと思っております。しかし、これは最近50年ぐらい前に亡くなった、柳谷素霊先生が生前に仰っていたことを知りまして、そのことに正直、感動と新鮮な驚きを覚えました。しかし、現状を鑑みるに、まだまだその認識からはほど遠い距離を感じております。
つまりこれを論ずるにあたって、まず最初に直面する問題は東西両医学において、扱われるのは同じ人間であったとしても、またたとえ目指す頂点は同じとしても、元々西洋の自然科学思想観に立脚した西洋医学の成り立ち方、思考法と古代の中国思想を背景にもつ漢方医学の体系が、全く別次元の医療文化であるということなのです。例えば、現代医学の内臓各臓器の概念と、漢方医学の五臓六腑の各臓腑の概念や言葉の示す範疇は、むしろ全く別物の如く異なります。漢方医学は、陰陽五行論という判断基準や物差しでもって、心身を宇宙の中の一個の統一体として扱い、相互関連性の中でとらえてゆきます。ですから、鍼灸業界の中でも、現代医療の中でも、西洋医学偏重の立場の学会や教育の場などで、往々為され勝ちなのですが、両者の背景や前提が全く違うということを踏まえず、何の分別もなく、両者をいきなり同次元で論じたり、同じ土台の問題として混ぜ合わせて解釈してしまうと、ただただ混乱を招くばかりであります。
以上の理由から、一応、現代医学的な立場でなされている解釈と、本来の漢方医学的な立場からとそれぞれ説明を試みます。
【まず、現代医学的な説明】
何故治るのかという事実の解明に関しては今まで随分、医療系大学研究機関、鍼灸大学の研究機関でも取り組まれてきましたが、現在に至るまで、何故治るのか?何故効果があるのかという治効理論に関しては、学会等で、実験や考察の報告の段階であり、決定的に解明されたとは言えず、未だ公式見解として統一的な結論がなされるまでにも至っておりません。
ただ、現代医学的には、以下の主な生理解剖的な作用、反作用の機構が関与しているものと考えられております。
01)体性―自律神経反射(体性―内臓反射)
02)軸索反射
03)はり鎮痛における
03-1)末梢経路
03-2)中枢経路(脳内モルヒネの関与)
04)下行性抑制系
*以下に簡単に説明いたしますと・・・
【漢方医学の立場】
現代医学と最も異なる内容の一つは、まず漢方医学では見ることの出来ない”氣”というものを機能の面からのみならず、物質的に存在するものとして論じられていると言う点であります。否、”氣”を除外したり、他の何かに置き換えては漢方医学は成り立たないということになります。無理矢理”牽強付会こじつけ”で説明をすると、本質を崩壊させてしまいます。
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