結局、はり治療に最も期待できる点とは・・

結局、はり治療に最も期待できる点とは・・

これまで、4回に亘って、鍼灸に切っても切り離すことができない、”氣”と”経絡”に関して書かせていただきました。

これは、わたくしが勝手に言っているのではなくて、数千年続いてきた中国医学のひとつの柱である鍼灸の特色であります。これは、中国医学で一番根本的な医学書である黄帝内経の全編を貫かれております。特にこだわって書いた経絡の左右の虚実に関してもかなりの領域で意識されております。

さて本題ですが、
日々の臨床から、はり治療が最も効果を発揮するのは、“鎮痛”と、“全身のバランスを調整(陰陽五行の調整)”してゆく点だと感じています。もちろん、人それぞれに様々な使い方をされますが。

全身のバランスとは、筋骨格のバランスだけでなく、もちろん、大脳の過剰興奮の沈静化などによる中枢神経系、自律神経系、ひいてはホルモン内分泌系、そして、それらを享けて内臓の活動の活性なども含まれております。

これは、経絡の虚実の調整から自動的に、“鎮痛”と、“全身のバランス調整”を為すことができるからです。

もちろん、そういう意識で心身全体を診てゆく必要がありますが・・

本日の患者さんの中でも、左右のうち、腰痛の症状を訴えておられる側が、氣の流れ方が少ない方がおられました。神戸はりの関係者の中では、極々、当り前のことでもありますが、
こういう患者さんに、患部、つまり痛みのある側に気前良く、はりを“グサグサ”刺すと、治ってゆくものも治らなってしまいます。つまり、どちらかと言うと誤った治療の仕方になってしまいます。

この判断には、脈診で、脈の変化を捉えてゆくことが大事です。

この方も痛みの無い方へまず、余分な氣を抜きさる処置(寫法)を施して、痛みのある側は、注意して氣を補いますと、腰臀部の痛みは全くなくなりました。

本当にいつも日々の臨床から気付きを得ています。

(2014年 10月7日 ブログ初出)

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