氣と経絡の実在への信頼と理想の治療法確立への思い ~2~

患者さんの様々な症状で多いものの一つに、”痛み”があります。
この氣と痛みのことを述べる前に、絶対的に必要な要件を先に述べます。
それは、眼には見えない”氣”ということの扱い方です。

眼には見えないものならば、電波や、電磁的力などありますが、実は、これらと氣は密接な関係があります。
それは、波動と極微の粒子の性質を並存させる量子と関係があると考えるからです。

以下は、仮説ですが、まず、氣とは量子エネルギーのことではないかと考えております。
これは、わたしだけが勝手に言っているわけではなく、伝統的鍼灸の復興の切っ掛けを創った柳谷素霊先生という鍼灸界の大先生が、50年以上前に述べておられます。

またそれより更に数十年前にはノーベル賞受賞の物理学者(量子力学、波動力学の草創期の学者、ニールスボーア博士)が、量子の世界と易(陰陽二氣の太極思想)の指し示す世界の相関性に着目されてきました。最初の写真は、陰陽二氣の太極図であり、ボーア博士の家紋です。

また同じく、中間子理論でノーベル賞を受賞された湯川秀樹博士などは、易とも関係が深い老荘思想にヒントを得ました。

またその湯川秀樹博士の弟子(京大物理学教室)に、天野仁博士という学者で、文部教官を勤められた学識者がおられます。

天野先生の独自の”生気体論”や、精神感応とも関係のある素粒子”サイ・パーティクル=霊子”を提唱されており、それらが、中国の三才思想(天地人の氣の感応)を証明するものであり、”氣の在り方”について精通した、医師、気功師、鍼灸師であれば、本来の自然治癒力が働く方向へもってゆくと嬉しい肯定をしてくださっています。

(因みに、このブログ原稿の初出の約一年後、偶然、わたしのこのブログをご覧になられた人を切っ掛けに、天野仁先生と幸運にもお電話で謦咳に接することが出来、長年のひとつの夢を実現することが出来ました。天野先生は、予想していた通り、ご高齢にもかかわらず、お声が若々しく、いまだ青雲の志を抱き続けておられるようなお人柄が感じられ、改めて、素晴らしいと感じました。2017年10月11日記す)。

ところで”痛み”という現実的世界へ戻りますが、
この痛みの原因は様々あり、神経に由来する症状のように、必ずしも痛んでいる部位に直接原因が存在しているとは限りません。

痛みを除去する鍼灸施術は、痛んでいる部位に直接施術する方法もありますが、むしろ刺方によっては、悪化させてしまうことが多いのです。
それは、その症状のある部位における氣血の虚実(多い少ないや他の部位とのバランス関係)を弁えていない時に起こります。

痛みはもちろん、神経伝達を通して、その部位の異常を大脳へ伝え、それを感じることになります。
この痛みの根本的な原因は、わたしは、どの様なレベルであれ細胞ごとの電位異常を感じているのではないかと考えています。

例えば、怪我や病気、その他様々な要因が引き起こす組織病変に伴う細胞の損傷電位を痛みと感じること。
それから、抗重力と関係ある骨格筋が不良姿勢によってアンバランスになり、継続的に機械的負荷が掛かるとき、戻ろうとする力が働き、結果、拮抗的なエネルギーが引き合うことになり、その焦点になる部位の組織細胞に引き攣れの電位異常がおこり、痛みと感じること。

またこれは、とくに組織病変が起こっていない段階では、骨格筋の組織が原子のレベルでそれを保つための量子のバランス力場よりも強い負荷が機械的に掛かった時に原子の力場が崩され、組織細胞の病変が起こる前の段階で電位異常が起こっているのではないか?その異常を痛みと感じているのではないだろうか?

つまり組織に掛かる異常な力が量子力場の波動の乱れを起こし、それが病変となる前に電位異常を引き起こし始めた段階で、痛みとして感じているのではないだろうか? (病変のない氣の痛み)
この力場の波動の乱れは、波紋のように大きく広がってゆくと、漢方医学的に言う氣街の異常へと波及してゆくのではないだろうか?(これらは全くわたしの妄想仮説ですが)

もちろん、この電位異常を直せばよいので、それぞれの根本的要因(怪我、組織病変、不良姿勢の習慣、要所の使い痛み部位をなおす)を取り除きながら、痛みの直接原因の電位異常をフラットにしてゆくようにする。
氣というのは、量子の電子や、電磁気的エネルギーでもありますので、異常部位へ氣(電子、電磁気的エネルギー)を補うことが基本であると思っています。もちろん、その反対に過剰に上がっている部位は、その分抜き去ることによって、フラットにすることも可能です。

またここで面白いことに、中国医学の主要医学書である、黄帝内経には、人体の前後左右などを意識して治療する重要性が度々、強調されています。

お腹の病は背中から、背中の病はお腹からという主旨の言葉があります。これは従来、背部癒穴とお腹の募穴の関連で説明されますが、むしろわたしは、前後のバランス関係(拮抗関係にある筋肉にせよ、氣の虚実関係にせよ)の重要性に着目せよと言っているのだと思います。

左右も手足で交差するような鍼の刺し方を示唆する篇もありますが、氣の虚実を前提としています。しかし正直に言って、これは一概に言い切れず、正確性を期していません。鍼の使い方は、必ず氣を漏らすという立場になってしまっていることに、合点がいきません。しかし、いづれにせよ、左右の氣の虚実に留意せよとの重要なメッセージ性を感じます。

わたしは、ここでまた、妄想が働いてしまうのですが、人体は、重力に逆らって、二足歩行を成り立たせる為に、様々な観点からのバランスの力が働いているのではないか、それが氣のエネルギーであろうと思っています。即ち、人体の前後、左右、内外、上下などのバランス関係です。

人体には、“氣”とは切っても切り離せない、“経絡”という氣の流れ道がありますし、人体の生理、病理、診察、治療とすべてに関わっているものがありますが、長くなるので次回にさせていただきます。経絡とバランス関係、氣という観点から説明を書くことができればと考えています。

ここまで、かなりの牽強付会な妄想仮説にお付き合いいただきまして、感謝いたします。

(2014年9月23日 ブログ初出)

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