◆わたしの治療信念は、患者の皆様が速やかに苦痛から開放される為に、こころとからだのバランス能力を回復させ(自然治癒力の増進)、根本から治療してゆくことにあります
わたしが治療で一番大事にしていますことは、患者の皆様の訴える症状を的確に和らげて、確実に取り除いてゆくことと併せて、こころとからだを丸ごとひとつの統一体とみなして、バランスをとってゆくことです。
何故、心身のバランスをとってゆくことが重要なのかという理由は、まず、こころの内的姿勢がからだの外的姿勢や行動の癖を生むのであり、それが身体に対して潜在的な影響力をまず持ち始めます。
そこへ心身にたいして、無理や負荷を掛けることが継続的に続くと、様々な症状を生み始めることになります。
(漢方医学には、五臓六腑それぞれに、心や感情、体躯の支配エリア、寒暑湿燥などの外的環境から受けやすい影響などの区別配当があります)
そして
このように表面に現れた症状には、それを起こした原因と過程がある為、体の内側の根本のアンバランスの歪みを正さない限り、今現れている表面上の症状だけを取り除いてもまたすぐに症状が復活してくることになります。
漢方医学では、このアンバランスの最も深い根拠を内側の五臓六腑(内臓)に求め、その根本から末端の全身の症状までを一連の流れとして把握し、陰陽論と五行論の相互関係によって診断分析してゆきます。
そして、この陰陽五行的世界観と、身体や精神の在り方の間を取り持つパイプ役を担っているのが、
1)経絡(全身をめぐる氣・生命エネルギーの通り道)と、
2)脈診を中心とした漢方医学診術であり、
3)又、皆様の訴えである、外側に現れる症状そのもの、
であるとも言えます。
換言すると、こころと身体は、相関的に切り離すことができませんし、また身体の内側の臓器と、外側の肌皮、筋肉、骨・骨格とは、一体であり相関的に繋がっており、時間の経過の中で、互いに複雑に関連しあいながら、様々な症状を引き起こしてきます。
つまり、心身相関と統一体的調和、そして、もっと外側に目を向けると、
宇宙天地大自然の中で、人が如何に天地自然と調和してゆけるようになるのかが漢方医学的な治療テーマであると信じています。
ですから、心身まるごとを一個の統一体という観点を無視してただ闇雲に、はりや整体、氣功などの治療を続けたとしたら、延々と末端の症状ばかりを追い続ける事態になりかねません。
以上から、当院では症状の根本的治癒、根治を目指して、今現れている症状を取り去ることと併せて、根本的な原因である全身のアンバランス(内側の五臓六腑=内臓)を調和させ患者さん自身の自然治癒力が、最大に発揮されるべき方向へと導くことを治療信念としています。
そのために古来からの伝統的診断即治療システムに倣い、「症状ー氣ー経絡ー脈診の一貫システム」を採用しております。
もちろん、その診断治療の手がかりとして、漢方医学の脈診と腹診が大きな手助けをしてくれます(実際に患者の皆様から、『話をしていないのに、”何故、寝不足や風邪ひき、胃の調子が悪い等々が分かるのか』と、不思議がられることもございます)。
これに因って、症状の治癒改善とともに、五臓六腑(=内臓)の元気活性化と、精神面の安らぎをできる限り得ていただけるように、日々努力しております。
それでは、一体、どの様にして、全身と五臓六腑(=内臓)のバランスを調和させてゆくのか説明しますが、更にここでもうひとつ、鍼灸にとって欠かす事の出来ない重要な前提が存在します。
少し長くなりますが、ご興味のある方は、更に以下の説明をご覧ください。 |
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南はり灸院でございます。